志望動機と自己PRの改善提案
外資系企業の面接で落ちる人の多くは、能力が低いわけではありません。
むしろ真面目で、責任感が強く、チームで頑張ってきた人ほど、面接で不合格になる傾向があります。
なぜなら、「志望動機」と「自己PR」の伝え方が、外資の評価軸とズレているからです。
「御社のグローバルな環境に惹かれました」
「チームで協力してやり遂げました」
──一見、正しい言葉。でも面接官の頭の中では“またこのパターンか”とシャッターが下りています。
外資が見ているのは“熱意”ではなく、“再現性”。
どれだけ論理的に自分の成果を説明できるか、が勝負です。
この記事では、実際に外資の面接官として数多くの候補者を見てきた私が、
「落ちる志望動機・自己PR」と「受かる志望動機・自己PR」の違いを、ショート動画で話した内容をもとに整理しました。
あなたの言葉を、内定に変えるためのヒントがここにあります。
ぜひ、あなたの転職活動に活かしてみてください。
❌ 悪い志望動機1
「御社のグローバルな環境と最先端のテクノロジーに魅力を感じ、志望しました。これまでの経験を活かして社会に貢献していきたいと考えています。」
✅ 改善例1(受かる志望動機)
「私はこれまで業務システムの開発を通じて、現場の非効率を技術で構造的に改善してきました。御社のプロダクトはまさに業界標準を変える力を持っており、私の経験を“生産性の仕組み化”に活かせると感じています。」
❌ 悪い自己PR1
「チームで協力して最後までやり遂げることを大切にしています。真面目にコツコツ取り組む姿勢を評価されてきました。」
✅ 改善例1(受かる自己PR)
「業務システムの納期遅延が常態化していた環境で、課題を洗い出し、テスト工程の自動化を導入。結果としてリリースサイクルを30%短縮しました。技術を仕組みに変えることが私の強みです。」
❌ 悪い志望動機2
「これまでの経験を活かして、御社でさらに成長しながら貢献したいと思っています。」
✅ 改善例2
「私はこれまでインフラ構築業務で、運用コストの削減に取り組みました。自動化スクリプトの導入により、月40時間分の手動作業を削減。御社のクラウドサービスを通じ、より大規模な最適化に挑戦したいと考えています。」
❌ 悪い自己PR2
「与えられた仕事を最後まで責任を持ってやり遂げることを心がけています。」
✅ 改善例2
「障害対応の属人化を課題と捉え、運用マニュアルを自動生成する仕組みを提案。トラブル対応時間を平均25%短縮しました。課題を発見し、改善を仕組みに落とし込むことが得意です。」
❌ 悪い志望動機3
「チームの一員としてお客様に寄り添い、課題解決に努めてきました。御社でもチームの力を活かして貢献したいです。」
✅ 改善例3
「要件定義段階でお客様の運用課題を自らヒアリングし、設計仕様に反映。結果として導入後のトラブル率を40%削減できました。自分の行動がチーム全体の成果につながる瞬間にやりがいを感じます。」
❌ 悪い自己PR3
「どんな現場でも協調性を大切にし、メンバーとの連携を意識して取り組んできました。」
✅ 改善例3
「開発チーム間で情報共有が遅れ、進捗に影響が出ていた際に、タスク管理ツールを提案し、週次レビューを仕組み化。チーム全体の納期遅延を解消しました。主体的に動くことが私の強みです。」
💡まとめ:3本に共通するメッセージ構造
| 要素 | 悪い例 | 良い例 |
|---|---|---|
| 主語 | チーム・会社中心 | 自分中心(I) |
| 内容 | 気持ち・姿勢 | 行動・結果 |
| トーン | 抽象的 | 定量的+実務的 |
| 印象 | 受け身 | 主体的・戦略的 |


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